うつ病とリストカット

本稿はリストカットを推奨するものではございません

ふら
ふら

また切っちゃった…やめられないのよね

ふら
ふら

どうして切ってしまうのか、見てみようか

ザックリ博士
ザックリ博士

ザックリ解説じゃ!

  • ストレスを自身で解決しようとする行為
  • 切ると脳内麻薬が出るため依存性がある
  • 「ストレスを自身のみで解決しようとしている」ことが問題

以下では、リストカットについて解説していきます

リストカットとは

リストカットとは、カッターなどを用いて自身の手首を傷つける行為です。

多くの場合、人目を避けて行われます。「承認欲求」などとは反対に位置し、誰にも頼らずに自身のみでストレスに対処した結果といえます。

なぜリストカットが行われるの?

ひとつ目の理由は、「ストレス解消」のためです。

自身に耐えがたいストレスがかかっている場合に、そのストレスを「痛み」に置き換えることで「まだ耐えられる」「自分のコントロール下にある」と自分に錯覚させている行為だといわれています。

ふたつ目は、「生きている実感を得る」ためです。

根底に解離性障害がある場合には、「痛み」によって自身が生きているという実感を得ている場合があります。

なぜ繰り返しリストカットが行われるの?

繰り返すことで痛みへの耐性が付き、依存症に似たサイクルが生まれてしまいます

自傷をくり返す人の場合、自傷直後に脳内でエンケファリンやエンドルフィンという物質(脳内麻薬)が分泌されるという研究があります。

脳内麻薬が分泌されるため、繰り返しやすく、痛みに耐性も付くためにどんどんとエスカレートしていく傾向にあります。

また、根本のストレス要因が取り除かれていない、ということにも目を向ける必要があります。

リストカットをやめたい・やめさせたいのだけれど?

自傷行為を行っている場合、自身のストレスを一人でコントロールしている状態にあります。

まずは周りの人や、専門医に相談し、援助してもらうといいでしょう。

相談された側は、自傷行為についていきなり禁止したり、当人の自傷に対する後ろめたさを刺激するようなことを言わないようにしましょう。

一時的にでも自傷をすることでストレスを逃がし、何とか生きている状態であることを理解することが大切です。ストレスを逃がす手段をいきなり奪われたら、最悪の場合、死を選びかねません

自傷行為の問題点は、「つらいときに誰かに頼ることができない」というところにあります。自分で解決しようとするために自傷してしまうのです。

周りの人は相談しやすい環境を整えることが大切です。

誰かにバレる前にやめたい

どうしても誰にも相談できない場合は、自傷行為を少しづつコントロールしていきましょう

自傷した時間や回数、その時の感情などを記録していくとどんな時に自傷行為をするのかわかってきます。

そして少しづつ他の行為に置き換えていきます。たとえば下記のようなことがあげられます。

  • 氷など冷たいものを強く握りしめる
  • サインペンで赤く線を引く
  • 手首に巻いた輪ゴムで皮膚を弾く
  • 大声を出す

あとは、他のストレス解消の方法を知ることです。

瞑想、マインドフルネス、ジャーナリングなど、自分の心を落ち着かせる手段を複数持っておくとよいでしょう。

まとめ

自傷行為は、行為そのものではなく「自傷してまで逃れたいストレス」、さらには「ストレスをひとりで抱え込むこと」に問題があります。

近しい人に相談できない場合は「精神保健福祉センター」など、公的な機関に頼ることも検討してみてください。

また、相談された人、自傷行為を発見した人は、その背景にある孤独や痛みを受け止めて寄り添うことが大切です。責めたり禁止したりしないでください。

ザックリ博士
ザックリ博士

ひとりでよく頑張った!のじゃ!

以上

コメント